天和堂-心身統一と家庭和合の修練 第4章(4)まず共感して聞くこと

この記事は約4分で読めます。

 目次

第1章 「心身統一」とその必要性
 (1)「心身統一」訓練の前提となること
 (2)なぜ心と体の統一が必要なのか
 (3)沈黙に耳を傾けることでなぜ沈黙が破れるのか

第2章 「思いの列車」から統一主義へ向かう道
 (1)「思いの列車」から降りて「今」に生きる
 (2)心の麻酔薬依存からの解放
 (3)私と私自身-分離主義から統一主義へ
 (4)真の姿になる道-「心身統一」訓練

第3章 「心身統一」訓練
 (1)心身の分裂状態を知るゲーム
 (2)訓練を始める前に
   ①環境
   ②姿勢
    1)座る場所
    2)足
    3)手
    4)背中
    5)頭
    6)目
    7)口
    8)精誠の「誠」
   ③呼吸
   ④修練時間
 (3)「心身統一」訓練の準備と始めの祈祷
 (4)「心身統一」訓練
   ①8つの予備段階訓練
   ②省察
   ③訓練
   ④献身
   ⑤結論:個人的段階

第4章 夫婦の和合
 (1)自分の変化が他者の変化を誘導
 (2)「思いの列車」に命名する
 (3)幸福に連結する「相手の立場で考える」訓練
 (4)まず共感して聞くこと(←本記事の内容)
 (5)貞節
 (6)すぐに反応しないで聞き入ること
 (7)夫婦合同の傾聴訓練
   ①葛藤の分かち合い
   ②お互いの力になってあげる
   ③相手の立場で読む
   ④相手の感情を受け入れる
   ⑤葛藤を認める
   ⑥感謝の祈祷
   ⑦瞑想と沈黙

第5章 子女との和合
 (1)子女たちへの二つの徳目
 (2)一人一人に個人的関心を持つ
 (3)宝のような子女たち
 (4)子どもたちと一緒にいるときの霊的訓練

最後に-常に完全でいることはできない

※本記事は、『天和堂-心身統一と家庭和合の修練』(文亨進著)を改訳し、抜粋して再編集したものです。


第4章 夫婦の和合

 (4)まず共感して聞くこと

 一つのことで論争が始まります。それは、誤解、あるいは相手に対する無知が原因です。男性が話をするとき、自分が正しいと認められることを願います。一方、女性が話をするとき、自分の話がよく理解されていることを期待します。同じ対話の中で、男性と女性がそれぞれ異なる結果を期待しているために、さまざまな葛藤と誤解を呼び起こすのです。

 対話をするとき、女性は、夫が自分をよく理解していることを期待します。これに反して夫は、大抵長い対話をするよりは、「私もそのことは知っている。あなたの言いたいことの要点は何だ」、「その話は全くつじつまが合っていない」、このように言いながら、要点だけ話すことを願います。こうなると、妻は自分の話がきちんと受け入れられていない、夫が自分を理解できていないと感じるようになり、再び最初から話を始めたり、自分の感情を説明したりするようになります。これは前よりもはるかに長い対話になるのです。

 ですから、妻が話を始めれば、夫はただ聞くようにするのです。心が散漫になりそうなときは、注意を集中して傾聴し、反応を見るのです。まず心から共感しようと努力するのです。そうすれば、運良く短い対話で終えることができ、そして実質的に妻から何かを学べるようになります。ですから、夫の皆さん、真の愛と忍耐と共感を持って妻の言葉に耳を傾けてください。

 また一方で、夫たちは、論争が起こると、主に要点を求め、自分の話が正しく合理的だと受け止められることを願います。ですから、妻の皆さん、夫が話をするときは、彼をして要点を話すようにさせ、それが終われば、もう一度彼の要点を確かめ、彼の意見に全面的に同意しなくても、それが本当に役に立ち、合理的で論理的だと言ってください。「この点を言わなければならないでしょう」、「それはばかみたい」、また「あなたはいつも不平ばかり言いますね。男がそれでいいのですか」などと言えば、夫の自信にも、結婚生活に肯定的に貢献しようとする心にも傷を与えるだけです。

 夫をして、彼の話が合理的で的を射た部分があり、ある程度役に立ったことを理解するようにしてください。解決点を求めるのに貢献したことを認められれば、夫は激励されていると感じ、あなたが必要とすることに対して、よりきちんと理解しようとするでしょう。またある手助けが必要ならば、夫とより具体的に、簡潔に、にこやかに対話しなければならないことを覚えておいてください。自分自身と相手に対してよく知ることは、信仰の磐石を積むことであり、以前は言い争っていたことでも、互いによく理解し、激励するように変えてくれるでしょう。これが修練です。相手の話を傾聴しなければならないことを覚えておいてください!

 

(つづく)

タイトルとURLをコピーしました