聖書の中の心情圏―第2回 神が一男一女を創造された目的

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(1)神が一男一女を創造された目的

 神が一男一女を創造されたのには、目的がありました。聖書のみ言で神は、一男一女を創造なさり、「はなはだよい」と語られましたが、このみ言は、「一男一女が善男善女として成長して真の夫婦になり、真の父母になって真の子女を率いた真の家庭を成せ」ということです。これが創造目的なのです。これを私たちは今まで知ることができずにいたのですが、知ってみると、簡単な結論だということができます。「神聖なる男性になれ! 神聖なる女性になれ!」。そうであれば、神聖なる新郎新婦になるというのです。

 人はなぜ生まれたのでしょうか。人は生きるために生まれたのです。生きるために生まれたならば、どのように生きるために生まれたのでしょうか。悲しむために生まれたのでしょうか。喜ぶために生まれたのでしょうか。常に喜ぶために生まれたというのです。それゆえに「神聖に生きなさい」ということは自然的なことです。

 これは、聖書を見なくても分かる本性的な問題であり、常識的なことです。私たちは、今までこのことを知らずにいました。今なお分からずにいますから、宗教が儀式を反復するようになり、アダム家庭の秘密を知ることができなかったのです。アダム家庭が分からなければ原因(根)が分かりませんから、聖書を文字でしか見ることができなかったのです。

 神が一男一女を創造された目的を中心として男性は男性として、女性は女性としての本性と真の根本をいかにしてもち、成長させていくのかが私たちの課題なのです。(『聖書の中の心情圏』p16「神が一男一女を創造された目的」より)

(2)解説―神が一男一女を創造された目的とは何か

この教えによれば、神が一男一女を創造されたのは偶然ではなく、明確な目的に基づくものでした。その目的は、単に人間が存在することではなく、「善男善女として成長し、真の夫婦となり、真の父母となって、真の家庭を成すこと」にあります。

この内容は、創世記において神が人間を創造された後、「はなはだよい」と語られたことの意味として解釈されます。この「よい」という評価は、単なる存在の肯定ではなく、人間が本来歩むべき完成の姿を前提としたものだと理解されているのです。

ここで重要なのは、人間の完成が「個人」で終わらない点です。男性と女性がそれぞれ本性を完成させ、互いに結ばれ、夫婦となり、さらに父母となり、子女を導く家庭を形成する。この一連の流れ全体が、創造目的の中に含まれているとされています。

この観点に立つと、「神聖なる男性になれ」「神聖なる女性になれ」という言葉は、単なる道徳的勧告ではなく、人間存在の本質的な方向を示すものとなります。

すなわち、人間は自己中心的に生きる存在ではなく、神の性質を体現しうる存在として創造されたという理解です。

さらに、この教えは「人はなぜ生まれたのか」という問いにも答えを与えます。それは、「生きるため」であり、しかも「喜びの中で生きるため」であるとされます。

ここでいう喜びは、一時的な感情ではなく、本来あるべき姿で生きるときに生じる、持続的で本質的な喜びを指しています。

したがって、「神聖に生きなさい」という勧めは、外から押しつけられた命令ではなく、人間の本性に基づく自然な要請であると説明されています。本来の人間性に従って生きることが、そのまま神の願いと一致する、という理解です。

しかしながら、人類はこの創造目的を十分に理解できずにきました。その結果、宗教はしばしば儀式の反復にとどまり、根本原因に迫ることができなかったと指摘されます。

特に、「アダム家庭の問題」、すなわち人間の出発点における本質的な問題を理解できなかったために、聖書もまた文字としてしか読まれてこなかった、という反省が提示されています。

「統一原理」は、アダム家庭における堕落の出来事こそが、人類が真の家庭を失うことになった根本原因であると理解します。この出発点を見ないまま聖書を読むと、神が人間に真の家庭を築かせようとされた本来の意図が見えてこないというのです。

ゆえに、信仰生活における課題は明確です。それは、男性は男性として、女性は女性として、本来の性質と根本を正しく理解し、それを成長させていくことです。

この成長は単なる知識ではなく、人格と生活の中で具体的に実現されなければなりません。

この教えは、人間存在の目的を「関係」と「家庭」の中に見いだす点に特徴があります。

個人の完成だけでなく、夫婦、親子という関係の中でこそ、創造目的が実現されるとするこの視点は、現代社会においても深く考えさせられるものです。

私たちは、自分がどのような存在として生きるべきかを改めて問い直す必要があります。その問いに対する一つの答えが、「統一原理」の『真の家庭を成す』という創造目的の中に示されているのです。

 

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